月を見上げるアプリ
月を見上げることが好きだ。青空を見上げるより、月を見上げる方が好きだ。
青空なんて、心が辛い時には眩しすぎる。
その点、月はいい。
幸せな時も、不幸な時も、誰かと一緒にいても、孤独でも、どんな時でも月は変わらないし、柔らかい光を届けてくれる。
そんな月だけど、本当に辛い時は布団から動けない時がある。
空を見上げることすら辛い時がある。
そんな時、「布団の中からでも空を見上げるアプリ」が作れたらいいなぁ、なんて思っている。
アプリを起動すると月が見えるだけ。それだけのアプリ。
ただ、一緒に月を見上げている人がいると少しだけエフェクトがつく。そんな遊び心があってもいいなって思う。
例えば、同時にアプリを開いている人がいると少しだけ星が光るとか、たまに流れ星が流れるとか。
そんな些細なことでいい。
そういったことで、どんなに打ちのめされて何をする元気がない時でも、綺麗な月だけは眺められる、そんなアプリを作ることができたらいいなって思う。
というか、そんなアプリが欲しいなって思う。
……なんでこのアプリを作っていないのか、気になるだろう。
「え?何もしないアプリでしょ?簡単じゃね?」
と思われるかもしれない。
しかし、簡単なアプリだからこそ、ビジュアルにはこだわりたいのだ。
サービス開発の世界にはMVPという言葉がある。
“Minimum Viable Product”の略で、「最小限でユーザに価値を提供できるプロダクト」という意味になる。
要するに、付加的な「あると便利〜」な機能を削除して、「これこそが価値!」という点にのみ集中してサービスを開発して、とりあえずユーザーの反応を見ようということだ。
で、このアプリの価値とはなんだろう。
「月を見上げること」、そのものだ。というか、それだけだ。
だからこそ、綺麗な月を見上げてほしい。
そのビジュアルに心当たりが全くない。
・写実的な月を見上げる?
・イラスト的な「見やすい」月を見上げる?
・というか2D?3D?
など、考えることがたくさんある。
書いていてあまりにも言い訳がましいと思っているが、それくらい月のビジュアルにはこだわりたい。
そもそも、このアプリにマネタイズの要素はない。
広告なんてつけたらあまりにもうるさすぎるし、課金する要素なんてない。
そんなこんなでまだアプリは構想中である。
でも、手を動かしたくなってきた(手を動かすのはAIちゃんだが)。
何かしら作ってみたい。
絶対に、このアプリを必要とする人は少ない。
けれど、そんな一人に届くアプリを作れたのなら、僕はきっと幸せだ。
